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身一つで始めるリモートワーク はじめの3日で困ったこと2つとその解決法

こんにちは。調査研究コンサルティング部門の根岸です。

新型コロナウイルスの流行に伴い、リモートワークの導入を検討する企業が増えています。アクセライトでは、これまでもメンバーの希望に応じてリモートワークを行なっていましたが、昨今の状況に鑑みて、さらにリモートワークを推奨するようになりました。
とはいえ、週5日出社していたメンバーのリモートワーク化は、初めての試みです。リモートワークにあたりどんな困ったことがあるのか、それをどのように解決するのか、ノウハウがない状態でした。「まずリモートワークを始めて、見つかった課題を一つずつ解決していこう」という方針でのスタートでした。

私は通勤時間が長く、もともとリモートワークに興味がありました。そのため、他のメンバーに先んじて、リモートワークを開始しました。他のメンバーのほとんどは出社している状態でのリモートワークです。

リモートワークの開始にあたり、それほど入念な準備をしたわけではありません。会社貸与のノートパソコン1台を携えて、3月末から1週間、自宅でリモートワークをしました。なお、実際にリモートワークができたのは3日間で、あとの2日間は、やむを得ない理由のために出社しました(自宅Wi-Fiの通信制限がかかった、など……)。
この1週間、課題を見つけて対処しながら、うまくやっていると感じます。実際に困ったこと2つと、それぞれの解決方法、さらに今後考えられる対応を書いていきます。

リモートワークで困ったことと対処方法

1.自宅のインターネット環境が貧弱

私は自宅でモバイルWi-Fiを使っています。しかし、リモートワークを始めて3日間で、通信量上限を超過し、通信制限がかかってしまいました。そのため、やむを得ず出社して作業することになりました。

解決策:有線LANを導入する。

通信量問題を解決するため、自宅のインターネット環境を早急に整備しています。
リモートワークを始める際には、自宅のインターネット環境の通信量上限を確認しておくことをお勧めします。

2.他のメンバーと気軽に話しづらい

リモートワークの際には、メンバー同士の会話が減ることが心配されます。会話が減ると、情報共有に漏れが出たり、メンバーの抱える課題がなかなか発見されなかったりする可能性があります。また、雑談でちょっとした問題を解決したり、ストレスを解消したりといったことも難しくなります。
私もリモートワークを始めてから、出社していればメンバーに「ちょっとお時間いいですか?」と声をかけて解決してもらえたようなささいな問題を、メンバーに相談しづらいなと感じていました。

解決策:slackの通話機能を使う。

アクセライトでは、社内コミュニケーションツールとして、slackを使用しています。リモートワークにも、slackを大いに活用しています。
困ったことなどがあればslackに書き込むだけではなく、通話を使うようになりました。アクセライトのslackには、メンバー一人に一つの個人チャンネルが割り当てられています。リモートワークをするメンバーは、個人チャンネルの通話機能をオープンにしておき、話しかけたいメンバーがいつでも話しかけられるようにしておきます。離席時には、通話機能を切るか、slackのステータスを「離席中」に切り替えます。

しかし、同じ空間にいない相手にいきなり話しかけるのは、少し気が引けるようです。今後、リモートワークをするメンバーが増えていくでしょう。すると、違う空間にいて様子の見えないメンバーはますます増えていきます。姿が見えないためお互い話しかけにくく感じ、コミュニケーションが不足する可能性があります。
声をかけにくいというストレスは、メンバーの姿が見えるようにすることで軽減するかもしれません。リモートワーク中のメンバーの様子を常に動画で見られるようにして、より話しかけやすくするといった工夫が考えられます。

また、上記の「リモートワーク中のメンバーの通話をオープンにしておく」方法では、リモートワーク中のメンバーが社内のメンバーに即座に話しかける方法がありません。そうしたい場合は、リモートワーク中のメンバーが社内のメンバーに、slackで「通話してもいいですか?」と話しかけてから、個人チャンネルの通話を案内する必要があります。お互いに声をかけやすくするためには、双方向に会話が開始できるプラットフォームを導入するなど、他の工夫も必要になっていくかもしれません。

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リモートワークにあたり、予想よりも困らなかったこと

ここまで、「実際にリモートワークをしてみて気づいた課題」について紹介してきました。
「ノウハウがない中、身一つでリモートワークを始めるなんて、心配はなかったのだろうか?」と思われるかもしれません。私がリモートワークを始める前に心配していたことはただ一つ、「一人でも、仕事に集中していられるか?」でした。

実際にリモートワークをしてみると、仕事に集中できないということはありませんでした。
もともと一人でパソコンに向かって何か作業することは苦痛でない性格です。それに、自宅にはたまたま、作業に集中できる環境がある程度整っていました。
もっとも、リモートワークを始めたという緊張で集中力が高まっていたこともあるでしょう。特にはじめの3日間は、リモートワークの環境を整える作業が多く、集中を切らしている暇がありませんでした(デュアルディスプレイを実現するために試行錯誤したり、社内を経由した電話の転送に奮闘したりといった作業です)。
ですから、「仕事に集中できない」という問題が出てくるのは、もっとリモートワークに慣れた後かもしれません。後日、再度評価したい課題です。

なお、家で仕事に集中するために、私なりの工夫もしています。いずれも「勤務中ですよ」と自分に意識させるためのものです。

  • 出社時と同じ服を着る。パジャマや室内着で作業をしない
  • 髪や顔を整える。ウェブ会議の予定が一つもなくても、身だしなみを整える
  • 寝る場所、食べる場所、くつろぐ場所を避けた作業スペースを用意する
  • 作業を始める前に、作業スペースに向かって「おはようございます。よろしくお願いします」と声に出す
  • 勤務中だけ使うマグカップとコースターを決める
  • 作業中、スマートフォンを手元に置かない(着信音に気づく程度の距離に置く)
  • 作業を完了する時に、作業スペースに向かって「お疲れさまでした。ありがとうございました」と声に出す

集中が切れてきたなと感じたら、ためらわずに作業を中断します。席を立ってラジオ体操をしたり、お茶を淹れたりします。5分くらいで作業に戻っています。

これからもリモートワークを続けるにあたっての課題

私は今後もリモートワークを続ける予定です。効率を落とさず、気持ちも折らずに仕事を続けるため、課題を発見しては解決しながら、リモートワークのノウハウを貯めていきたいと思います。

今回は、リモートワークにあたり困ったことを紹介しました。今後は、リモートワークを始めて良かったことなどもご紹介したいと思います。

根岸麻歩由

この記事を書いた人

根岸麻歩由

東京大学医学部健康総合科学科看護学コース出身。成人看護学教室(現高齢者在宅長期ケア看護学/緩和ケア看護学教室)にて量的研究を学ぶ。学部卒業後、東大病院にて看護師として勤務したのち、アクセライトに入社。保健師の資格ももち、現場視点での調査研究には定評がある。