Web調査―コラム
Web調査、いつ締め切る? 締切告知とシステムクローズのタイミング
調査研究コンサルティングチームの根岸です。この記事では、Web調査の締切のタイミングについてお話します。
Web調査終了のタイミング
Web調査の終了には、二つのタイミングがあります。「対象者に『締切』として告知する日」と、「Web調査システムをクローズする日」です。
この二つの日付は、どのように設定したらよいでしょうか? 全く同じにする、つまり、締切と告知した日時ぴったりにシステムをクローズするのか、それとも、締切と告知した日時より後にもしばらくシステムは活かしておくのか?
考えるポイントは2点です。
【ポイント】
- 重要なのは、事前に、厳密な締切が必要な調査項目かどうか検討しておくこと
- 現状のおすすめは、締切後にも回答できる期間を設けておき、締切後の回答数を見て、回収数に含めるかどうか検討すること
以下に詳細を述べます。
調査内容に応じた締切の検討
Web調査システムのクローズ日を決めるにあたって最も重要なことは、いつ時点までに入力されたデータを回収数に含めたいかということです。
締切後にもまとまった数の回答があるならば、それらの回答は回収数に含めたいということがあるでしょう。ただ、調査項目の性質によっては、調査終了日を厳密に設定したい場合があります。たとえば、食事記録のように、ある日のことを忘れないうちに入力してほしい場合です。逆に、既往歴や生活習慣に関する質問などは、回答日が多少前後しても回答内容に影響は少ないでしょう。
回収率の向上
もう一つ考慮したいこととして、回収率の向上があります。対象者の中には、締切ギリギリに入力を開始して、間に合わない人がいるかもしれません。その回答を受け付けられなければ、せっかく入力されかけたデータが使えず、実にもったいないと感じられるものです。そのように締切に間に合わない回答者のために、締切として告知した日の翌日までWeb調査システムを開けておくケースも多くあります。
回答者からの問い合わせ対応
もう一つの考慮点として、対象者からの問い合わせ対応があります。回答システムをクローズした後、「回答しようと思ったが、入力が締め切られていた」というお問い合わせが来ることは、珍しくありません。しかし、締切日の23時59分にシステムをクローズすると、直後にお問い合わせをいただいても、深夜であるためすぐに対応できない場合があります。特に、金曜日の深夜にシステムを止めますと、お問い合わせ対応が週明けになりかねません。
ですから、Web調査システムのクローズは、できれば平日の日中に行うことをおすすめしております。
弊社からのご提案
回収率を高めつつ問い合わせ対応を円滑にするため、弊社では、Web調査の締切について以下の通りご提案することが多いです。
- 調査対象者への告知には、締切日を記載する(時刻は記載しない)
- Web調査システムは、記載した締切日の翌日以降にクローズする
- 調査項目の性質や、回答数を見て、回収数に含めるかどうかを検討する
当然、調査によりご事情は異なります。弊社では、調査の目的やスケジュールなどを伺い、その都度、最適な方法をご提案させていただきます。お気軽にお問い合わせください。