Web調査―コラム

GoogleフォームとAcuSurveyの違いは? Web調査サービスを選ぶポイント

調査研究コンサルティングチームの根岸です。この記事では、弊社のWeb調査サービスAcuSurveyと、Googleフォームとの違いについてお話しします。

Googleフォームとは?

Googleフォームは、Googleが提供するオンラインフォームの作成サービスです。正式にはGoogle Formsといいますが、本記事ではGoogleフォームと記載します。

Googleフォームは、アンケートやフォームを直感的に作成できる、無料のサービスです。
質問は複数の形式から選択して作成できます。たとえば、択一選択、複数選択、短い自由記載、長い自由記載などです。表形式や日付もあります。
また、外観をカスタマイズできます。背景色やカバー画像、フォントを選べます。
回答はパソコン、スマートフォン、タブレットなどから行うことができます。
回答内容はスプレッドシートにリアルタイムで同期できる他、Googleフォーム上で円グラフや棒グラフの形で確認することも可能です。

Googleフォームの概要は、こちらからご覧いただけます。
https://www.google.com/intl/ja_jp/forms/about/#features

AcuSurveyとGoogleフォームの特徴の違い

弊社のWeb調査サービスAcuSurveyとGoogleフォームは、どこが違うでしょうか?
調査のステップ別に見ていきましょう。

設問を設定するとき

Googleフォームは、研究者ご自身で調査票の設定を行う必要があります。直感的に操作できますが、設問数が多いと大変かもしれません。

AcuSurveyでは、わたくしどもコーディネーターが調査票の設定を行いますので、調査票をお預けいただくだけでOKです。また、レイアウトの細かな調整や、回答に応じた分岐の設定が可能です。

Googleフォームでも回答に応じたセクションの分岐は可能なのですが、きめ細やかな出し分けは難しいようです。回答内容に応じて質問を深掘りするような調査研究では、設問数が40を超えてくると、AcuSurveyの優位性が高くなります。

回答者が回答するとき

GoogleフォームもAcuSurveyも、パソコン・スマートフォン・タブレットなど様々な端末から回答できます。

AcuSurveyには、スマホで回答しにくい大きな表形式の質問を、択一選択形式で表示する機能があります(表のまま回答いただく設定も可能です)。

また、いずれも同一端末からの重複回答の制限ができます。

Googleフォームの場合はGoogleアカウントでログインすることで制限できます。回答者のログインを必須にすることもできるのですが、そうすると回答者のメールアドレスが設定者にわかってしまいます。匿名調査の場合には敬遠を招くことがあるようです。

AcuSurveyの場合、cookieを使いますので、ログインしなくとも同一端末・同一ブラウザであれば重複回答を制限することができます。また、ログイン機能を付けることで、万全な重複回答対策も可能です。

データセットを出力するとき

Googleフォームでは、回答をスプレッドシートに連携できるため、いつでも最新の回答の確認が可能です。会議の出欠確認やイベント時のアンケート回収などにおいて大変便利です。

AcuSurveyにおいては、回答データの出力・納品は弊社コーディネーターが行います。回答状況は基本的に毎週回答数としてご報告しますが、データセットのお送りは調査終了後が多いです。途中の回答データが急遽必要になった場合もご対応いたします。

出力されるデータの形式については、AcuSurveyから出力されるデータの方が集計しやすいというお声をいただいております。弊社でSPSSにて統計解析を行っていることもあり、すぐにSPSSに取り込める形式でもあります。

グラフを作成するとき

Googleフォームでは、回答タブから回答の概要をグラフ形式で確認することができます。グラフは自動的に生成されるため、手間がかかりません。画像としてコピーし、活用することもできます。

AcuSurveyでは、システムに自動集計や自動グラフ作成の機能はございません。コーディネーターが集計や作図・作表を行います。まず粗集計を行って不正回答などを洗い出し、データクリーニングで不要な回答を除いて改めて集計、さらに図表を作成して色や体裁を細かく調整する、など、調査研究に必要な作業をご希望に応じて行っています。

もちろん、先生方ご自身で集計・グラフ作成など行っていただくこともできます!

セキュリティに関して

Googleフォームでもセキュリティに十分な配慮がなされております。しかしながら、設定を間違えてしまうと、回答者が全員の回答を確認できます。そういった個人情報漏洩が時折ニュースになりますね。フォームを公開する前に、調査票が正しく設定されているかどうかはもちろん、その他の設定もよく確認する必要があります。

AcuSurveyの場合、回答者が他の回答者の回答内容を見ることはできません。上記のような事故を避けるためにも、コーディネーターが責任を持って設定を行います。

予算や調査票の分量・複雑さに応じた使い分けを

Googleフォームは無料で利用でき、研究者自身で設定可能なため、AcuSurveyより低コストで利用することができます。設問数が限られた調査票や、分岐が少なく複雑でない調査票であれば、快適に利用できるでしょう。自動的にグラフが作成されるので、結果の概観にも便利です。

ただし、データクリーニングに手間がかかるため、本格的に集計をする際には注意が必要です。分析対象者を絞る場合には、図表等も改めて作成することになるかもしれません。

AcuSurveyであれば、システムから出力されるcsvデータが分析しやすい形となっています。研究者自身で集計を行う場合でも、スムーズにスタートすることができるでしょう。SPSSデータセットで、変数ラベルや値ラベルを付与したものを納品することも可能です。
集計や作図・作表をまるごとコーディネーターにお任せいただくこともできます。

ご予算や調査内容等に応じて、適した調査方法を選択できるとよいでしょう。

判断に迷うことがありましたら、お気軽にお問い合わせください。ご事情を伺いながら、最適な方法をご提案いたします(Googleフォームの利用を提案・実施した実績もあります)。